ここでは、わたしが聴いてきたコンサートの模様をお伝えしていきます。
とはいえ、専門知識はありませんので、素人の音楽鑑賞記といった内容になると思いますが、
ナマの音楽を聴くキッカケとなれば幸いです。お楽しみに!
※ 11.10.23up分から、PDF版による詳細レポートを掲載しています。そちらもご覧ください!
大阪交響楽団第170回定期演奏会 2012.09.28 (2013.02.17up)
今回の定期演奏会は、記念碑的な演奏会と言っても過言ではない。前半のモーツァルトは、前座にするにはもったいない名曲だが、それをさらりと演奏仕上げた。ただ幾分、雑さを感じたが仕方ないだろう。後半に控えた佐村河内氏の交響曲第1番という大作が控えているのだから。佐村河内氏は、才能豊かながら、被爆者の両親のもとに生まれ、のちに聴覚の全てを失ってしまう。そんな不遇ともいえる中、作曲した交響曲第1番。演奏会そのもののテーマとして、「希望への光」ということからも、この曲に込められた思いを図り知ることができる。何度もこの曲を演奏してきた大友氏だからこそ、素晴らしい演奏を聴かせてくれることが出来たとわたしは、確信している。奇をてらった現代曲(音楽)が多い中、佐村河内氏の曲は、正々堂々とした交響曲であり、奥の深い音楽世界が表現されていた。全曲を通して演奏すると80分を越え、飽きてしまいそうなものだが、それを超越させるものを持っていた。
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日本センチュリー交響楽団第175回定期演奏会 2012.10.12 (2013.01.08up)
音楽監督・小泉和裕氏による定期演奏会。久々に聴くので、楽しみにしていた。前半は、他のオーケストラや指揮者による演奏を聴いたことがあるが、後半のショスタコーヴィチの交響曲は初めてだった。どんな演奏会になるのか楽しみに出かけたが、今夜はいま一つ、オーケストラと小泉氏が融け合っていない印象を受けた。それでも、小泉氏の力量か、何とかまとめあげてはいたが、若干、残念さを感じた。前半のチャイコフスキーの変奏曲でチェロを務めたアルトシュテットは、若手の期待と言われるだけのことはあり、素晴らしいソロ演奏を奏でてくれた。
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ル・ポン2012 赤穂国際音楽祭 (2013.01.08up)
歴史は浅いが、内容の濃い国際音楽祭だが、この「ル・ポン」だ。ベルリン・フィルの首席を務める樫本大進氏が音楽監督として、海外で活躍するソリストたちを集め、室内楽を披露してくれる。個性的なソリストの集まりゆえ、ややバランスに欠ける気がするが、実に素晴らしい!6度目となる今回の音楽祭も、およそ1週間、兵庫県赤穂市と姫路市で開催され、その一夜にお邪魔した。赤穂市のハーモニーホールは、実に素敵なホールで、室内楽には少し大きすぎるが、響きも良く快適な環境で音楽を楽しむことができた。とりわけ印象に残ったステージは、3つ目のピアノ重奏だ。管楽器や弦楽器は、一つ一つの音がぶつかり過ぎると、やや音楽が崩れる。ピアノは、それが相乗効果となるのか、とても素晴らしい演奏に聴き惚れてしまった。低価格で、これだけの質の演奏会が楽しめる「ル・ポン」、機会があれば是非、足を運んばれたい。
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大阪交響楽団第169回定期演奏会 2012.09.28 (2012.10.14up)
音楽監督・児玉宏氏によるブルックナーシリーズの第7回。今回演奏されたのは、交響曲第0番。ブルックナー自身、番外とした作品だが、ブルックナーらしさの感じられる作品で、聴く者を魅了する。ブルックナー自身は、自分自身の殻を破れていないと感じたのか、皮肉にもその作品が脚光を浴びることとなるとは、思いもよらなかっただろう。児玉のブルックナー演奏に対する造詣の深さを改めて感じさせてもくれた。前半のピアノ協奏曲は、モーツァルトらしい素晴らしい曲で、その曲に田部氏のピアノは存分にマッチしていた。これほどまで、モーツァルト作品に適した音はないのではないだろうか。会場を包む透き通ったピアノの響きに、聴衆全員が聴き惚れていたという印象を受けた。実に素晴らしい演奏だった。
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大阪交響楽団第168回定期演奏会 2012.07.20 (2012.07.22up)
「意外?案外!展覧会」と題された演奏会。ハンガリー領生まれの作曲家、バルトークによる民族色あふれる「ルーマニア舞曲」に続き、ドイツの作曲家、ヒンデミットの広大な世界観が貫かれたヴァイオリン協奏曲が演奏された。ヴァイオリンの山下氏は、少し雑な部分はあったものの、巧みな技術が聴衆を虜にしていた。オーケストラとのバランスも良く、素晴らしい演奏だった。最後の「展覧会の絵」は、ラヴェル編曲によるものが多いが、今回は前NHK交響楽団音楽監督のアシュケナージ編曲版が用いられた。冒頭から深みのあるあの有名なメロディーが奏でられ、少し鳥肌の立つ思いだった。ホールの残響が心地よく、その辺りも見据えた編曲だったのだろうか。実に良い内容の演奏会だった。
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大阪交響楽団第167回定期演奏会 2012.06.22 (2012.07.01up)
「ブラームス探訪」と題された常任指揮者・寺岡清高氏による第3回目の演奏会。前の2回とも、今一つといった印象だったため、あまり期待していなかったが、回を重ねるごとにブラームスの神髄に近づいてきたのか、わたしの気持ちがブラームスに合っていたためか、今回の演奏会は充実した内容だった。2曲目のピアノ曲が、プログラミングされた意図は良く分からないが、ピアニストの腕は確かで、実に素晴らしかった。目玉となる弦楽五重奏曲の合奏版は、ブラームスの世界観が良くとらえられた演奏で、合奏ならではの音の深みを味わうことができ楽しめた。最後のコラール2曲は、やはりオルガンで弾くからこその味わいがあるのかも知れない。 |
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大阪交響楽団第166回定期演奏会 2012.03.16 (2012.06.02up)
久しぶりの大阪交響楽団の定期演奏会。今日は、「二人のリヒャルト」と題された演奏会。 |
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大阪交響楽団第164回定期演奏会 2012.03.16 (2012.03.18up)
音楽監督・児玉宏氏による演奏会の予定だったが、体調不良のため、急遽、常任指揮者・寺岡清高氏が指揮することとなり、曲目も一部が変更された。 |
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大阪交響楽団第162回定期演奏会 2012.01.24 (2012.01.29up)
ドヴォルザーク特集。良く聴く序曲「謝肉祭」に始まり、馴染みのないヴァイオリン協奏曲、そして定番「新世界交響曲」。いずれも、指揮者・秋山和慶氏の長けた指揮により充実した音が引き出され、素晴らしい演奏だった。所々、オーケストラが雑になってしまう部分はあったが、CDやDVDでは分からない音の細かい部分の動きや、楽器間での受け渡しが、目で見て聴いて感じることができ楽しかった。良く知っている曲だからこそ、またそういった楽しみが出来たのかもしれない。
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大阪交響楽団第161回定期演奏会 2011.12.1 (2011.12.11up)
プフィッツナー、グラズノフ共に、演奏会で耳にする機会の少ない(というより無い)作曲家だが、どちらも素晴らしい才能を持った作曲家だということが、今回の演奏会を聴いて良く分かった。プフィッツナーは、ドイツの作曲家で、そのドイツ的な響きや曲の整い方の素晴らしさにたいへん感銘を受けた。グラズノフは、ロシアの作曲家でチャイコフスキーの後、ショスタコーヴィチの前という時代の作曲家で、ロシア的なものとヨーロッパ的なものが融合した独特の作風が、とても良い音楽を作っている。また、バリトンの小森氏の歌声は艶やかで、ドイツリートへの精通ぶりがうかがえた。何より、児玉氏の音楽への造詣の深さを今回も改めて感じさせられた。 |
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ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団演奏会 88歳の巨匠・スクロヴァチェフスキ氏によるドイツのオーケストラの来日公演。招待券が当たり聴きに行った。初めて聴くスクロヴァチェフスキ氏の演奏会は、心に残るコンサートとなった。前半のモーツァルトから、スクロヴァチェフスキ氏は全力投球で、オーケストラもそれに答えた実に味わい深い響きのモーツァルトだった。後半のブルックハーは、スクロヴァチェフスキ氏の十八番。管楽器の響きが、ブルックナーらしい音を作り出し、弦楽器とのバランスも申し分がない。スクロヴァチェフスキ氏のブルックナーは、忠実にブルックナーの意思を表現した最高のものであった。88歳という高齢とは思えない指揮ぶりで、彼が指揮台に立つと、会場の空気も一変するほどの迫力が、未だに忘れられない。終演後、鳴りやまない拍手の中、何度も舞台に出てきては、深々と頭を下げ、オーケストラが退場した後も、その拍手は止むことがなかった。「ブラボー!」→PDF版による詳細はコチラ。 |
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大阪交響楽団 第159回定期演奏会 2011.9.28 (2011.10.2up)
モーツァルトの心地よい音楽で始まった第159回の定期演奏会。とりわけ、第3楽章のメヌエットは、ザルツブルクの宮廷で踊りたくなるような響きが良く、オーケストラも上手く表現していた。モーツァルトの曲を聴くと、本当に心が穏やかになるのが、不思議で仕方ない。 |
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バッハクライス神戸 第5回定期演奏会 |
バッハクライス神戸 第5回定期演奏会 2011.6.25 (2011.7.10up)
「バッハクライス」という楽団の名前から分かるとおり、バッハの曲を中心に演奏活動を続けているアマチュア楽団だ。オーケストラ(管弦楽)も合唱団もすべてまかなっている。バッハ漬けのコンサートは初めてだったが、自然なメロディーや音階が心地よく、コーラスのハーモニーも素晴らしかった。午後のひととき、ゆったりと過ごしたい時には、ピッタリだ。教会音楽といえば、結婚式の時に聞くぐらいだが、じっくりと聴いてみるもの良いものだと思った。今回の演奏会のパンフレットの挨拶で、指揮者・李善銘氏は、「バッハの音楽に込められている祈りのメッセージを通して、被災された方々へ祈りをささげることだと思います。『イエス、我が喜び』を通して亡くなられた方々への鎮魂を、そしてカンタータ110番を通して一刻も早い復興と希望に満ちた未来の到来を願いつつ、全員が気持ちを込めて演奏したいと思います。」と述べておられ、このことが体現された良い演奏会だったと思う。 |
日本センチュリー交響楽団 第161回定期演奏会 2011.5.26 (2011.6.5up)
1曲目のバイオリン協奏曲でバイオリン・ソロを務めたのは、世界トップクラスのオケーケストラとして知られるウィーン・フィルのコンサートマスターだ。とくに、第1楽章の締めくくりのカデンツォでは、モーツァルトらしいメロディーを存分に響かせ、素晴らしい音色で会場を魅了した。第2楽章が可愛く、独り言をつぶやいている様子をバイオリンが奏でている、そんな印象を受けた。演奏後は、名手の演奏に会場から盛大な拍手がおくられた。2曲目のマーラーの交響曲は、名曲の一つだ。没後100年をたたえたプログラム。雄大な響きの第一楽章に始まり、第4楽章では声楽が入る。ソプラノの角田の歌声は、透き通っていて、とても綺麗な高音がマーラーのこの曲にピッタリだった。マーラーの交響曲は、総じて難解だと思われがちだが、この第4交響曲は、そうでもなく聴きやすい。全体を通して、少し沼尻氏の力が入りすぎていたような感じがしたが、聴きごたえのある良い演奏だったように思う。 |
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須磨フィルハーモニー管弦楽団 第8回定期演奏会 2011.5.22 (2011.5.29up)
神戸市須磨区を拠点として活躍する市民(アマチュア)オーケストラ。とはいえ、素晴らしい演奏を聴かせてくれた。A・モーツァルトの父、L・モーツァルトの作品は、古楽ならではの響きが心地よく、きっちりとした演奏ができるオケであることが良く分かった。バルトークは、少し難しいこともあり、雑な部分も目立ったが総じて、まとめあげられていた。最後のブラームスの第2交響曲は、後半のスタミナ切れは、やむを得ないが全体としてバランスよく演奏されていたように思う。ブラームス独特の広がりのある響きが上手に表現されていて、圧巻。奥村氏の力量も感じられる良演。安価で楽しめるアマチュアオーケストラの演奏会に足を運んでみるのも、また楽しいものですよ。須磨フィル、お勧めです! |
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大阪交響楽団 第156回定期演奏会 2011.5.10 (2011.5.15up)
前半2曲は、R・シュトラウスの作品。1曲目の「ダナエの愛」は、ダラっと始まった感じがあったが、金管のファンファーレに続き、弦楽器メインの箇所で持ち直した。甘い愛の囁きともとれるメロディーについ、うっとりしてしまう、そんな名曲だ。引き続き演奏された「死と浄化」は、多くは「死と変容」と訳されている。弦楽器の静かな美しい響きで始まる。死のあり方を問い、死を捉えることはすなわち生である、と曲を通してわたしは感じた。 |
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大阪交響楽団 第155回定期演奏会 2011.4.22 (2011.4.24up)
まず初めは、フォーレの可愛い組曲。春の息吹を感じさせる明るい一曲だった。2曲目のダンディーの交響曲は、ピアノ協奏曲と言った方が正しいかもしれない。シャンソンを彷彿させる第2楽章のピアノソロが良い。第3楽章は日本のお囃子に似たリズムが印象的だった。ピアノの相沢の好演に、わたしも大きな拍手を送った。3曲目はドビュッシーのピアノ譜から編曲されたバレエ音楽。アナウンサーとして活躍する中井美穂のナレーションにより曲が進められ、曲のイメージがよく伝わるため、初心者にはうってつけの一曲だったかもしれない。とはいえ、とても充実した演奏でドビュッシーらしさを感じさせられる良い曲だった。パリ在住で、日仏の音楽交流の第一人者である矢崎ならではの、フランス音楽の骨頂を堪能できた。 |
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大阪センチュリー交響楽団 第159回定期演奏会 2011.3.18 (2011.3.20up)
名曲2選。日本チェロ界の巨匠・堤氏によるドボルザークのチェロ協奏曲。あまり堤氏の音色は好みではないが、オーケストラを牽引する力量、表現力は素晴らしい。2楽章はアダージョで静かなメロディーが流れ心地よい。隣で聞いていた友人には、格好の子守唄となっていた。おそらく、多くの人がそうなっていたのではないだろうか。ドボルザークは、本当に優れた"メロディーメーカー"だと実感した。
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大阪交響楽団 第154回定期演奏会 2011.3.17 (2011.3.20up)
30年前の今日、大阪交響楽団の第1回定期演奏会が開かれ、その幕開けの曲がモーツァルトの「ハフナー」。そういう思いで耳を傾けると感慨深いものがある。オーストリア的でモーツァルトらしい可愛い交響曲だ。2曲目は糀場に委嘱した作品。音とリズムでイメージを作り上げる現代曲そのものだが、奥深く素敵な一曲だった。児玉の音楽への造詣の深さも感じられた。最後のニノ・ロータの交響曲は初めて聴いたが、気に入った。全体を通して、何とも雄大な音楽が広がっていた。緊張感のある旋律から、ふっと抜ける瞬間が何とも心地よく、草原にいるような情景が浮かぶ。終楽章は静かに幕を閉じ、その草原に赤々とした夕陽が沈んでいくようだった。
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大阪交響楽団 第153回定期演奏会 2011.2.16
まず初めの序曲は、ベートーヴェンらしい一曲。ドイツで聞いた教会の鐘の音が、ここで鳴り響いたとしても何の違和感も感じないだろう。これぞ西洋音楽!オケは、少々物足りなかった。次のマーラーの歌曲2つは、どちらも素晴らしかった。バリトン歌手・谷口の歌声はマーラーの響きにとても合っていて、心地よい。ドイツ語の音の響きもまた、音楽と調和しており、そこがまた良い。マーラーの曲は、得てして難しいと思ってしまうが、マーラーの純粋さを感じさせられる曲だった。マーラーは、ほんとうに偉大な作曲家だ。最後の弦楽四重奏曲の合奏版は、どうもしっくりこなかった。室内楽の醍醐味は、ソリストたちの共演(競演・協演)であり、合奏にしてしまうと、その技巧や技術力、表現力みたいなものが散逸されてしまい、何か物足りない。ベートーヴェン自身、そのことへ挑戦し続けたのだろうが、今夜の演奏がその意図を十分にくみ取れていたかは、やや疑問の残る形となった。 |
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住友生命25th全国縦断 チャリティーコンサート |
住友生命25th全国縦断チャリティーコンサート 2011.2.7
招待によるチャリティーコンサートということもあり、馴染みの深い曲ばかりが取りあげられ、とても楽しめた。NHK交響楽団といえば、日本を代表するオーケストラの一つ。そのオーケストラメンバーによる室内楽ということもあり、少し期待していたが、演奏そのものは、まあまあだった。企画としては、イギリス音楽の代表・エルガーに始まり、フランス、オーストリア、オランダ、ハンガリー、アメリカと世界中を音楽で旅をした感じだ。こうやって並べて聴くと、作曲家の個性やお国柄がよく聴いてとれ、とても面白かった。どれも名曲だが、中でも、グリークの「過ぎし春」は良い。哀愁の漂うメロディーが心を癒してくれる。 |
大阪交響楽団 第152回定期演奏会 2011.1.28
この日は、シベリウス特集だった。最初の曲は、どことなく牧歌的な主題のメロディが、郷愁を感じさせるかわいい組曲だ。音に包まれているような温かさがある。ドイツ語に「Volkslied(民謡)」という言葉があるが、それに通じる素敵な曲だ。次のヴァイオリン協奏曲は、一度聞けば忘れない美しいメロディと軽快なリズムの第3楽章がとくに有名だが、第1楽章が良い。まず、情熱的なヴァイオリンソロで始まる。その熱い響きの中に、どこか牧歌的な味わいがあり、シベリウスの優しさのようなものを感じる。それに呼応して、オーケストラが低音を奏でるのだが、これが、その響きにより少しずつ目を覚ます心の声のように聞こえる。最後は、交響曲第2番。「音で絵を描く」―この交響曲を聞けば、誰しもそう思うのではないだろうか。第3楽章は、美しい弦の響きにより牧歌的なメロディを表現し、金管楽器のファンファーレで幕を閉じる。聴き終わった後の心地よさは、何とも言えない。尾高の指揮による最高のシベリウスを聴いた一夜だった。 |
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大阪交響楽団 第151回定期演奏会 2010.12.8
ユベール・スダーンの指揮による演奏は、初めてだったが、たいへん気に入った。とくに、1曲目の「コリオラン序曲」は、わたしの好きな曲の一つだが、テンポ・音の作り方・曲の進め方すべてがわたし好みだった。欧米系の指揮者にしては、情熱的でとても熱い。つられてか、大阪響も久々に熱い演奏だったように思う。2曲目のピアノ協奏曲は、小菅のソロから静かに始まる。このままソロを聴いていたい衝動に駆られるが、ほどなくオーケストラの音とともに音楽は広がりをみせる。ピアノとオケ(管弦楽器)の掛け合いが面白い。先の姫路音楽祭でも聴いたが、小菅の力量に改めて感服。3曲目のフォーレの組曲は、第3番目は良く聴くが、小品ながらすべてを聴く機会は皆無だった。とくに第2番目は、牧歌的な響きのオーボエから始まり、なんとも心地よく温かい曲。最後のルーセルの交響曲第4番は、軽快なリズムと明るいメロディーが繰り広げられ、年末の聴き納めにふさわしい一曲だった。また、スダーンの指揮で曲を聴いてみたい。 |
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大阪センチュリー交響楽団 第156回定期演奏会 2010.11.18
武満の世界観は本当に不思議だ。いつも奥の深さを感じる。
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大阪交響楽団 第150回定期演奏会 2010.11.1
ウィリアムスの曲は讃美歌を基調とした曲だけあり、心癒される。出だしのオーボエのソロがなんとも静かで美しい旋律を奏で、世俗の喧騒を忘れさせてくれる一曲。
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2010.10.10 姫路国際音楽祭「ル・ポン2010」 |
姫路国際音楽祭「ル・ポン2010」 2010.10.10
樫本大進(来年よりベルリン・フィルのコンサートマスターに就任)が音楽監督を務める国際音楽祭―ル・ポン2010―赤穂と姫路とで交互に開催され、今年4年を迎える。初めて聴きに行ったが、さすが世界的奏者の集まりだけあり、かなり質の高い室内楽が繰り広げられた。
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大阪交響楽団 第149回定期演奏会 2010.10.7
「音楽監督児玉宏のブルックナー」シリーズの第6弾。毎回ながら児玉氏のブルックナーを聴き、改めてブルックナーの奥の深さを知ることとなる。忠実に組み立てられた曲作りがうかがわれる。聴いていて心地よい。難しい、堅苦しい、重々しいといったブルックナーの印象が一転させられる。
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